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慢性胃炎(萎縮性胃炎)とピロリ菌

どんな病気?

  • 胃に慢性的な炎症が起こり、粘膜が萎縮(薄くなること)してしまう病気です。
  • 戦前に生まれた世代はほとんどの方がこの慢性胃炎にかかっていました。
  • 年代を追うごとに徐々に減ってきており、2000年代生まれでは数%程度とかなり減りました。

原因は?

  • ヘリコバクターピロリ菌感染

慢性胃炎(萎縮性胃炎)はヘリコバクターピロリ菌(通称ピロリ菌)に感染することによって引き起こされます。ではどういったルートで感染するのでしょうか?
それは主に親、兄弟などからの家族内感染や井戸水などの飲料水と言われています。一方で衛生環境の整った現代では感染が急激に減少しています。そのため上記のように若い世代では数%のみしか感染していないのが現状です。

症状は?

無症状であることが多いのですが、胃もたれや胃の痛みなどの症状を起こす場合もあります。

どんな検査があるの?

  • 胃カメラ
  • 胃透視検査(バリウム検査)
  • (以下はピロリ菌検査)
  • 血液検査
  • 尿検査
  • 便検査

第一に、慢性胃炎の診断には胃カメラか胃透視検査が必要です。
胃透視検査では粘膜がザラザラしている、ひだが太くなるなどの変化が見られます。
胃カメラでは、よりわずかな粘膜の変化や色調の変化も確認することが出来ます。もしも胃がんを疑う変化を発見したら同時に生検(組織を一部摘まみ取って顕微鏡で確認する検査)することも出来るので胃透視検査よりも有用と言えます。
またピロリ除菌治療を受ける方は、胃透視検査ではなく胃カメラを受けていることが健康保険において必須条件とされています。そういった意味でも胃カメラに優位性があります。
それでは自分がピロリ菌に感染していないか調べるにはどういった方法があるのでしょう?

①迅速ウレアーゼ試験

胃カメラで採取した組織を特殊な薬品に浸けて色の変化でピロリ菌感染を確認します。胃カメラと同時に行うことができ、かつ結果もその場で判明するので簡便です。

②組織検鏡法

胃カメラで採取した組織を顕微鏡で観察し、ピロリ菌を直接見て確認します。

③培養法

胃カメラで採取した組織を使って培養を行います。

④尿素呼気試験

検査直前に錠剤を内服し、専用の袋に息を吹き入れる検査です。簡便かつ検査精度も高く非常に有用です。当院では主に除菌判定に用いております。

⑤抗ピロリ抗体検査

血液もしくは尿検査でピロリ菌に対する抗体を調べます。手軽に行えることがメリットです。ただしピロリ菌が消えても抗体は体に残りやすいため除菌判定には不向きです。

⑥便中ピロリ抗原検査

便を採取してピロリ菌抗原を調べます。検査精度に優れている検査です。便を採取する手間があることが欠点です。

①~③は内視鏡検査を必要とする検査、④~⑥は内視鏡を必要としない検査です。当院では主に①④➄を扱っております。ピロリ感染が疑わしいのに検査で陰性であった場合は2種類の検査を組み合わせて診断を行う場合があります。

治療は?

  • ピロリ除菌
  • 胃薬

ピロリ除菌成功後の胃がんリスクは除菌前の2/3程度まで低下すると報告されています。決して「リスクがゼロになる訳ではない」ことは心に留めて頂きたいところですが、出来るだけ若いうちに除菌を済ませる事で胃がん予防効果は高くなることは事実です。
除菌方法ですが、胃酸分泌抑制薬と2種類の抗生剤の組み合わせを1週間だけ服用します。90%程度の方(100人中90人の割合)がこの一次除菌で成功します。もし不成功だった場合には二次除菌を行います。一次除菌との違いは抗生剤の種類だけです。これも90%(一次除菌に失敗した10人のうち9人)ほどの成功率です。ここまでで全体の99%(一次除菌90人と二次除菌9人を足して99人)が除菌に成功することになります。
ここまではピロリ除菌について解説しましたが、胃もたれや胃痛などの症状そのものに対しては必要に応じて胃粘膜保護剤や胃酸分泌抑制薬、漢方などの胃薬を使用します。

参考:ピロリ除菌治療パーフェクトガイド 3版

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