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胆石症

どんな病気?

  • 胆石症は胆道(胆のうや胆管)にできた石の総称で、その多くが胆のう内にできます。
  • 「胆のう結石」「総胆管結石」「肝内胆管結石」に分けられます。
  • 厚生労働省の全国調査からの推定によると1993年には1000万人を超えて人口の約10%に達したと言われています。その後に調査は行われていませんが、さらに増加しているものと見られます。
  • ある研究によると、胆石症の70%は無症状で発見され、その後に症状が出現したのは20%程度であったそうです。つまり過半数の胆石症は無症状のまま経過すると推測されます。

原因は?

orty(40代)、Female(女性)、Fatty(肥満)、Fair(白人)、Fertile(妊娠・出産)、これら5つの「F」は昔から危険因子として知られています。(ただし最近の調査では男女比は逆転しています。)
他にも脂質異常症、消化管の手術歴、ダイエットなども原因となることが指摘されています。
以上のような要因が当てはまる方は一度腹部超音波検査(エコー)を受けてみることをお勧めします。

症状は?

  • 多くは無症状
  • 腹痛
  • 発熱
  • 黄だん

上に述べたように多くは無症状です。「胆のう結石」に限定すると60〜80%が無症状とされています。非発作時においては、症状はあっても右肋骨下あたり(右きろく部、と呼びます)の違和感程度のことが多いようです。
発作は食後数時間してから起きやすく、みぞおちや右きろく部の激しい腹痛が特徴です。高脂肪食で誘発されやすいようです。同時に吐き気、嘔吐を起こすこともあります。急性胆のう炎にまで発展すると発熱も出現します。38℃以上の高熱になることもしばしば経験します。
胆石は「胆のう」から転がって「胆管」に移動することがあります。胆管はより狭い空間であり結石があると容易に閉塞します。閉塞し、急性胆管炎を発症すると黄だんも出現します。
いずれにおいても胆道の炎症は放置すると悪化しやすく、命に係わることもあるため早急に適切な対処をする必要があります。

どんな検査があるの?

血液検査

胆石を抱えていたとしても実は平常時には血液検査で異常はあまり出現しません。
一方で発作時には「白血球」や「CRP」などの炎症マーカー、「AST」「ALT」「ALP」「γ-GTP」などの肝胆道系酵素、黄だんの数値「ビリルビン」などが急激に上昇します。

腹部超音波検査(エコー)

エコー検査は最も簡便で、放射線検査のようにお身体への影響を心配する必要もなく、外来でサッと行うことのできる非常に有用な検査です。
胆石の存在を確認する能力に優れ、同時に炎症の有無を調べることも出来ます。
一方で弱点は、高度の肥満患者さんや腸のガスが多い方、食後などでは超音波ビームが届きにくく内臓を描出しにくくなる点です。

CT検査

特に急性胆のう炎や急性胆管炎などの炎症を併発した場合において、胆道だけではなく周囲の肝臓や膵臓(すいぞう)、腸などへの炎症波及を調べたり、胆のう自体の炎症程度を確認することが得意です。
特に胆のう炎が重症化した場合に、壁が壊死したり穴が空いたりしていることを確認し緊急手術の必要性の判断材料にもなります。エコー検査だけではここまで判断することは困難です。
CTの弱点はどうしても一定量の放射線被ばくがあること、エコーよりも胆石を映し出す能力が低い事などが挙げられます。

MRI検査

MRIの優れている点は胆道だけ切り取って立体的に映し出すことが出来る事です。CTですと上で述べたように周囲臓器との関係を確認しやすいという特徴がありますが、MRIではあえて肝内胆管〜総胆管、その脇道に繋がっている胆のうのみを映し出すことで胆道全体の姿を確認し状態を確認し易くしています。胆石を映し出す能力も高く、特に総胆管結石はエコーでもCTでも診断できない事が多い中で、MRIでは得意とする所です。磁気のみを利用するため被ばくがないことも利点です。
欠点は狭い空間に30分ほど横になりその間じっとしている必要があることから、閉所恐怖症の方や認知症などの方は難しい点です。

超音波内視鏡検査

腹部エコー検査の弱点である肥満やガスの多い状況を克服したのが超音波内視鏡検査です。胃や十二指腸から直接胆道を観察することが可能であるため脂肪やガスの影響を取り除くことができます。特に腹部エコーやMRIでも分からないような柔らかく石になる前のような泥状のカスが総胆管に隠れているような場面で威力を発揮します。
口から挿入する内視鏡(通常の胃カメラよりも太い)ですので検査の負担が比較的大きいことが難点です。

治療は?

  • 無症状の「胆のう結石」に対しては一般的には何も治療は行いません。
    内服薬で胆石を溶かす治療(経口胆石溶解療法)もありますがコレステロールで形成された溶けやすいタイプの胆石に効くことがある、という程度の効果です。それも半年以上~年単位の時間がかかることもあり最近ではほとんど行われておりません。
    ほかにも体の外から衝撃波を結石に当てることにより結石を粉砕し、結石を除去する体外衝撃波結石破砕療法(ESWL)などもありますがやはり最近ではほとんど行われることはありません。
    ただし、急性胆のう炎を起こした場合には原則的に早期の腹腔鏡下胆のう摘出術を行います。(胆石だけ取り除くのではなく、胆のうごと摘出します。) 
  • 「総胆管結石」の場合。胆のう結石とは異なり、無症状であっても将来的に急性胆管炎を発症する可能性が高いため内視鏡を用いた治療が推奨されています。より詳細な治療法は急性胆管炎のページで解説しております。

参考:胆石症診療ガイドライン2021(改訂第3版)

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