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過敏性腸症候群(IBS)

どんな病気?

  • 検査で異常が見つからないにも関わらず下痢や便秘などの便通異常、及びそれに関連した腹痛を慢性的に起こしている状態を指します。
  • 「便秘型」、「下痢型」、便秘と下痢を繰り返す「混合型」、便秘とも下痢ともいえないような便通異常を繰り返す「分類不能型」の4つに分けられます。
  • 英語ではirritable bowel syndromeの頭文字をとって「IBS」と言います。(医療者はよくIBSと呼んでいます)
  • 全人口のおおむね10%程度の方が過敏性腸症候群にかかっていると報告されています。
  • 男性よりも女性の方が発症しやすいと言われています。

原因は?

  • 感染性腸炎後
  • ストレス
  • うつ・不安
  • 睡眠障害
  • 腸内細菌バランス
  • 脳から分泌されるホルモン
  • 遺伝

検査で異常が見つからないだけに原因を探ることは容易ではありません。感染性胃腸炎後の発症率は通常の6~7倍になり、より若く、不安・うつ傾向の方に多いと言われています。それだけではなく上記のような様々な要因が複数関連しあって発症すると考えられます。

症状は?

  • 1週間に1日以上の頻度で下痢、便秘、腹痛などの症状を起こします。下痢だけ、便秘だけ、もしくはその両方で悩む場合があります。
  • 原則として血便や発熱などは起こしません。そういった症状がある方は別の病気を考えます。

どんな検査があるの?

特に重要なのは問診や身体診察です。大腸がんなどを疑うような症状や身体所見がないかチェックします。
ただしこれだけでは必ず重大な病気の見落としが発生します。便通異常を起こす病気はもちろん大腸がんだけではありません。例を挙げれば糖尿病、甲状腺疾患、寄生虫疾患なども考えなくてはなりません。
当院としましては患者さんと相談しながら可能な範囲で大腸カメラ、血液検査などの必要な検査も行い取り返しのつかない重大な見落としがないような体制で診療にのぞんでおります。

治療は?

  • 食事や運動などの生活習慣の改善。
  • 食物繊維の摂取。
  • 腸の動きを改善するお薬。
  • プロバイオティクスと呼ばれる、ビフィズス菌・乳酸菌などの有用菌の摂取。
  • (当たり前のようですが)便秘には下剤、下痢には下痢止め。
  • 漢方、抗アレルギー薬など。
  • 心理面の影響がある場合では抗うつ薬、抗不安薬、心理療法など。

まず始めに試したいのは症状を誘発しやすいような食事(脂質、カフェイン、香辛料を多く含む食品やミルク、乳製品など)を避け、食物繊維や有用菌を摂取することです。また運動も推奨されています。ちなみに食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維があり、現時点で有用と言われているのは前者です(例えばオオバコ、ワカメ等の海藻類、大根等の野菜類)。ただし今後の研究によっては何が有用か変わってくる可能性があります。
お薬としては消化管運動機能調整薬や高分子重合体と呼ばれる薬剤、下剤、下痢止めなどが用いられます。他にも上にあげたような薬剤を種々用いながら症状の改善を目指していきます。
どうしても治療が成功しない場合の最終段階として心理療法が位置付けられています。

参考:機能性消化管疾患診療ガイドライン2020-過敏性腸症候群(IBS)(改訂第2版)

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