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急性腸炎(感染性腸炎)

どんな病気?

  • 急性腸炎(感染性腸炎)とは、ばい菌(細菌やウイルス)の感染が原因となり、腹痛や嘔吐、下痢などの症状を起こす病気です。
  • 一年を通して発症しますが、原因となるばい菌によって流行時期が異なります。
  • 賞味期限切れの食品や不衛生な環境で調理された食事が原因となり、食中毒として集団感染することもあります。

原因は?

ウイルスの例

  • ノロウイルス
  • ロタウイルス

細菌の例

  • サルモネラ菌
  • カンピロバクター
  • 黄色ブドウ球菌
  • 病原性大腸菌

急性腸炎(感染性腸炎)の主な原因は大きくウイルス性と細菌性の二つに分けることができます。
その中でも大半はウイルスが原因です。

ウイルスとしては、ノロウイルスやロタウイルスなどが有名です。
ノロウイルスは高齢者施設などでの集団発生がたびたび問題となるウイルスであり、牡蠣などの二枚貝を生食や加熱が不十分な状態で食べることで感染します。
誰かが感染すると、その吐物や下痢便を介して人から人へと感染が拡大していきます。
感染力が非常に強いため集団発生しやすいウイルスなのです。
一年を通して発生しますが、特に12月~翌1月に流行のピークがあります。

一方のロタウイルスは主に乳幼児に発症しますが、成人にも感染することはあります。
ウイルスは感染者の下痢便に大量に含まれており、その便に触れた人の手を介して口から体に入り、別の人に感染を広げていきます。
こちらは3月~5月頃に流行のピークが来ることが多いようです。

細菌では、卵・鶏肉などに入っているサルモネラ菌、鶏肉・豚肉などのカンピロバクターが有名です。
他にも黄色ブドウ球菌、大腸菌などがあります。
サルモネラ菌は高温・多湿で活発化するため6月~9月には特に注意が必要になります。
カンピロバクターは一年を通じて発生しますが、サルモネラ菌と同様、夏場に活発化しやすいため気を付けましょう。

黄色ブドウ球菌は普段から手指などに付着しています。
手洗いが不十分など、不衛生な状態でおにぎりを握るなどして食品に付着、その食品を摂取することで感染します。
感染してから発症まで平均3時間と、他の胃腸炎(食中毒)に比べ症状が出現するまでのスピードが群を抜いて早いのが特徴です。

病原性大腸菌には複数の種類がありますが、特に有名なのはO-157に代表される「腸管出血性大腸菌」です。
夏場、特に8月~9月頃に発生することが多くなっています。
たびたび報道もされているように加熱不十分もしくは未加熱の牛肉の摂取、生レバーなどで感染します。
最悪の場合には死に至る怖い病気です。
焼肉は十分に加熱してから食べましょう。

症状は?

  • 腹痛
  • 発熱
  • 吐き気、嘔吐
  • 下痢
  • 血便

腹痛や発熱、吐き気・嘔吐、下痢などの症状が起こります。
細菌性腸炎では、それらに加えて血便が出現することもあります。
たいていの場合では無治療でも数日でピークを迎え、快方に向かいます。
ただし小児や高齢者では高度の脱水などから重篤化することもあるため注意が必要です。
丸一日全く飲み食いが出来ない状態ですと簡単に脱水状態に陥りますので点滴などでの適切な水分補給が重要になります。

どんな検査があるの?

  • 迅速検査
  • 便培養検査
  • 血液検査

ノロウイルス、ロタウイルス、腸管出血性大腸菌などには迅速検査が存在します。
ただしノロウイルス検査は重症化しやすい3歳未満の乳幼児や65歳以上の高齢者、がん治療中の方などにのみ保険で認められています。
また細菌性腸炎では便培養検査で診断出来ることもありますが偽陰性(本当は細菌がいるのに検査結果は陰性になってしまうこと)が比較的多いことが難点です。
ちなみにウイルスに培養検査は存在しません。

いずれにしても脱水が高度である場合には採血を行い、ミネラルバランスの乱れや腎機能障害が出現していないかチェックしておく必要があります。

治療は?

  • 経口補液
  • 点滴
  • 整腸剤
  • 抗生剤

自然に良くなることが多い急性腸炎ですが、脱水状態となることは避けたいところです。
可能であれば口からナトリウムなどの電解質入りの水分を補給します。
嘔吐や下痢では大量の電解質が失われているためただの水では不十分です。

全く口に出来ない場合には点滴を行います。
同日に吐き気止めを投与することも可能です。
ちなみに下痢止めは、ばい菌の繁殖を促す可能性があるため感染性腸炎においては原則的に使用を控えます。

整腸剤はいわゆる善玉菌であり、内服することで腸内細菌バランスが良好となり腸炎を改善させる方向に働いてくれます。
副作用もほとんど無く、比較的安価であることからも良く用いられる薬剤です。

抗生剤について。ウイルスに対する抗生剤はありませんが、細菌性腸炎に対しては抗生剤が有効な場合があります。
自然治癒も十分に望めるため必ずしも使用する訳ではありませんが、培養検査で原因菌が判明した場合などに、その菌種に効き目のある抗生剤を選択して投与します。

予防は出来る?

胃腸炎は手指などを介して感染するため手洗いをしっかり行うこと、そして手を口元に当てないことが大切です。
特に、調理や食事の前には、石鹸で手を洗いましょう。
また、嘔吐物なども感染源となる恐れがあるため可能な限り使い捨ての手袋やマスク、エプロンを着け、処理後も石鹸で手を洗うなどして充分に気をつけましょう。
みなさんが想像している以上に、ばい菌はそこら中に溢れています。

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