メニュー

腸閉塞(ちょうへいそく)

どんな病気?

  • 腸が何らかの原因で閉塞して、便やガスが出せなくなる病気です。
  • 小腸は元々細いので閉塞する部位は主に小腸ですが、大腸が閉塞することもあります。
  • 腸閉塞を放置すると腸が腐るなどして緊急手術が必要となったり、命を落とすこともあります。
  • 物理的な閉塞と、腸の運動障害による麻痺性腸閉塞に分けられます。

原因は?

  • 腹部手術後の癒着(ゆちゃく)
  • ヘルニア嵌頓(かんとん)
  • 腫瘍(がん)
  • 便
  • S状結腸軸捻転
  • 薬剤性
  • 他の病気の影響 など

原因のうち、半分以上は腹部手術後の癒着です。
お腹の手術を受けると多かれ少なかれ、臓器の間に癒着が生じます。
癒着とはもともと体に備わっている、手術をした周りに新たに繭(まゆ)のような物質が出てくる反応です。
この物質によって腸が他の臓器にへばり付いたり、単独で外側から巻き込まれることによって腸が狭くなったり、トンネルのような部分が出来上がってそこに腸がはまり込んでしまい閉塞を起こすことなどがあります。
こういった癒着性の腸閉塞は主に元々細い小腸に起こり、大腸にはめったに起こりません。
また高齢者では、「そけいヘルニア」に小腸がはまり込み抜けなくなって締め付けられ腸閉塞を発症することもあります。

一方で大腸に多いのは、がんを始めとした腫瘍による閉塞です。
全体の10%ほどの頻度と言われています。
大きくなったがんが大腸の中を占拠して便が通れなくなるのです。
大腸では他にも、硬い便が直腸を塞ぐ「糞便性腸閉塞」や、S状結腸がねじれて閉塞する「S状結腸軸捻転(じくねんてん)」などが原因になることがあります。
以上は物理的な閉塞の例です。

麻痺性腸閉塞の原因としては、パーキンソン病や糖尿病などによる自律神経障害、腸蠕動を抑制するような薬剤の副作用、リウマチ性疾患(強皮症など)による腸蠕動障害などが挙げられます。

症状は?

  • 腹痛
  • 吐き気・嘔吐
  • 排便・おならの消失
  • お腹の張り

腸閉塞になった場合、ほとんどの方が腹痛や吐き気・嘔吐を起こします。同時にお腹の張りも出ます。
癒着性腸閉塞は繰り返しやすいことが特徴ですが、複数回の腸閉塞を経験している患者さんはちょっとした便秘と腹痛で発症を予期することもあります。
時には絞扼(こうやく)性腸閉塞と言って強く締め付けられることで腸の血流が悪くなり、腸が壊死したり穴が空くことがあります。
発熱や血圧低下も起きやすく、ここまで悪化すると死の危険があるため急いで手術する必要があります。

どんな検査があるの?

問診や身体診察で腸閉塞を疑った場合、真っ先に行われることが多いのは腹部レントゲン検査です。
レントゲンでは腸に溜まった液体が腸の中で水平な液面を形成している所見を確認します。
腹部超音波検査では閉塞して拡張した腸や、貯留した内容物が流れることが出来ずに行ったり来たりしている様子が観察出来ます。
CT検査では、より詳細に閉塞部位や腫瘍の有無を映し出すことが可能です。

レントゲンや超音波検査では腸閉塞かどうかの診断をすることは比較的容易ですが原因までは判断できないことも多く、CTで原因を確定させることで、迅速な治療に結びつきます。
また採血検査では「CK」、「LDH」など腸の壊死が始まると上昇してくる数値を調べておくことも重要です。

治療は?

  • 経鼻胃管
  • イレウス管
  • 内視鏡治療
  • 手術

基本的に入院は必要になります。癒着性の腸閉塞で症状が重篤でない場合(多くはこのパターンです)、鼻から胃の中に細いチューブ(経鼻胃管)を入れて溜まった液体を吸い上げたり、小腸まで届く長いチューブ(イレウス管)を入れて小腸から腸液を吸い上げて減圧します。
こうすることで吐き気や腹痛が楽になります。
次第に腸のむくみもとれると、通りも改善し飲水や食事が可能になり退院することが出来ます。

こういった内科的な治療で7~10日程度待っても良くならない場合は、癒着を取り除くための外科手術を検討する必要があります。
絞扼性腸閉塞のように重篤な状態で一刻を争う場合には緊急手術が行われます。

その他特殊な状況として、S状結腸軸捻転では内視鏡を使ってねじれを治すことが可能です。
大腸がんによる閉塞では緊急手術が必要な場合もありますが状況によっては内視鏡で金属製のステント治療を行うこともあります。

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME